気候topイメージ

ひと月に35日の雨が降る・・・

屋久島を紹介するときによく引用されますが、この言葉は小説家 林芙美子が著書”浮き雲”中で屋久島の雨を表現したものです・・・計算があわないのですが・・・

しかし、このように小説に書かれても納得するほど雨が多いのも事実です

1 気温・雨量

海岸部での年間降水量は約4400mm、山間部では何と10000mmに達すると言われています

ちなみに東京は1600mm位です。 大体ですが・・・比較的雨が少ない地方で1000mm前後、 多い地方で2000mm前後でしょうか

屋久島では沿岸部でも比較的多い地方の約2倍雨が降ることになります・・・これは日本では1、2位を競う量になります

2 亜熱帯から冷温帯

屋久島は緯度からわかるように本土より日照も強く、また、その周りには温暖な黒潮が流れ、 その影響で沿岸部は亜熱帯の気候(年間平均気温は約20度になります)になります・・・が・・・

屋久島には洋上アルプスと呼ばれるほど高い山々があります・・・高度が100m高くなると気温が約0.6度 下がるため、標高1936mの宮之浦岳山頂では沿岸部と比べ、約12度気温が低いことにな ります・・・単純に、年間平均気温が屋久島より12度低い所を探してみると・・・札幌あたりですかねぇ~・・・

沿岸部は鹿児島よりも暖かく、宮之浦岳山頂は札幌レベルの気温・・・
札幌の年間平均気温:9.8℃
宮之浦岳山頂の年間平均気温(推定):8.2℃
つまり、鹿児島から札幌までの気温環境が屋久島の中にある・・・この気温差が屋久島の植生を豊かに育んでいます

冬に強い寒波が来ると、標高800m位まで雪が降り、前岳と呼ばれる島の周辺にある山でも頂は白く雪化粧をします。 また、島中央の”奥岳”と呼ばれる山々では3~6mの積雪があります

・・・南の島なのに山岳部では雪が降る・・・そのころ沿岸部ではハイビスカスの花が咲いています・・・